「基本設計はできるだけ少人数で、やるべきだ」と言う意見がある。私も基本的にはそう思う。「いや理想的には、1人だけでやるのがいい」とおっしゃる方さえいる。理由はシンプルだ。その方が基本設計の整合性が高くなり、一体成形の鋳物のように堅牢になるからだ。これを大人数でバラバラにやると、あちこちに隙間やら歪みが生じやすい。設計思想に一貫性が欠けてくる。 とは言え、大規模な構築物の設計となると、すべてを1人でやるのは現実的ではない。期限の制約もあって、複数人で分担せざるを得なくなる。つまり、平行作業である。プラモデルを手足や胴体や頭の部分に分けて、それぞれ作り上げてから、最後につなぎ合わせるようなことになる。 ところで、設計業務はプラモデル作りとは違って、最初から作るべきものの青写真が決まっているわけではない。むしろその青写真を作るのが仕事なのである(「青写真」なんて言っても死語だよなぁ…今どき実物を見たことのあるエンジニアは、ほとんどいないに違いない)。 ただし、わたしは複数人での基本設計が、良くない面ばかりだ、とは必ずしも思っていない。異なる視点から、多面的に設計を検討できるからだ。わたし達はスーパーマンではない。どうしても一人の視点はある程度、固定されてしまう。だからこそ設計レビューには第三者も呼ぶのだし、レビュー前の作り込みの段階から複眼的な見方ができれば、大きなメリットになる。
まして、基本設計と詳細設計の全体をカバーするとなると、やはりチームでの取組みになるのは必然だ(基本設計と詳細設計の区別の問題は、今は深入りせずにおく)。もちろん、同じ設計といっても、土木の鉄骨を設計するのと、ITプログラムを設計するのでは、全くその内容が異なる。とは言え、どんな設計業務にも共通する要素がある。それはアウトプットとして、何らかの設計書、図面類、設計データ、などを生み出す点だ。 土木・機械・電気設計などはいずれも分野固有の図面をつくるし、IT設計だってE-R図やCRUD図などをつくるだろう。工学系ならば3D Modelといったデータ(のセット)も、しばしばつくる。そして図面やモデルだけでは不十分なので、ナラティブな文章による仕様書やテスト計画書なども必要になる。こうした図面・書類・データ類をまとめて、(あまり適切な呼び名ではないが)「設計情報」と呼ぶことにする。 チームで設計する時には、こうした設計情報を共有するツールが必要である。その最も単純なあり方は、ファイルサーバだとか、BOX.comなどのクラウドサービスだ。そこに、作成した設計情報のファイルを保存し共有する。 しかし、やってみると分かるが、これだけではあまり便利ではない。一つは、ファイル名と作成者だけを頼りに、内容を推測するのが難しいことだ。ファイル名の命名ルールなどを設定しても、それなりに限界がある。 このため、「このファイルは、どんな設計情報を記述しているのか」を別途、何らかの形で登録・検索できるようにする機能が望ましくなる。具体的には、タイトルや、図面種別・作成者・作成部署・作成日・・などである。これらを「データに関するデータ」という意味で、『メタデータ』と呼ぶ。共同設計のためのツールには、メタデータの管理機能が必要なのだ。そして、設計情報は「メタデータ」と「実体ファイル」の二本立てになっていく。
さて、設計情報は改訂がつきものである。ファイルサーバ上の、同じ名前のファイルが、中身だけ急に最新版に変わったりすると、他の設計者は驚いてしまう。前はどうだったのか、参照したくなるときもある。かくして、バージョンと履歴の機能も欲しくなる。もっといえば、変更箇所の表示もあるとうれしい。 それも、たとえば設計情報の作成者がそのファイルを改訂中の時には、周囲の人間には旧版だけが見えて、改訂を完了したら新版が見えるようになると、うれしい。これを「チェックイン・チェックアウト機能」という。 さらに言うと、ファイル共有サービスはふつう、同一のファイルを複数人で同時に追記・更新できる。これは一元化したリストを共同で登録保守したりするには便利だ。だが、逆に問題となるのは、他人が勝手に設計情報の内容を書き換えたりできることだ。だから共同設計ツールには当然ながら、排他的アクセス・コントロールの機能も必要だ。 とはいえ、設計にはレビューや承認という行為も伴う。だから内容は書き換えないが、「コメントを付ける」機能だけは使えるとうれしい(WordやExcelなどの標準コメント機能では実現は難しい)。承認ワークフロー機能なども、あったら便利だろう。だが同時に、アクセス権や承認に関する、運用ルールも整備が必要になってくる。
それでも、ここまでは最近のPDM/PLMツールなどでも、多くは実現できている機能かもしれない。そこでもう少しだけ、設計マネジメントの領域に踏み込んでみよう。チームで取組む設計で、ある程度の規模の仕事では、必ず設計変更の問題が生じる。上流側(基本設計)で作成した設計情報をもとに、下流側(詳細設計)で利用して設計を続けている間に、上流側に変更が起きると、それに対応して下流側も再設計し、変更しなければならない。これをどうコントロールするか。 この設計変更は、もちろん外部要因(顧客の仕様変更要望)でも起こるし、内部要因(上流側の設計ミス発覚)でも起きる。しかしやっかいなのは、設計業務に内在するループで起きる可能性があることだ。内在するループとは何か。それは「全体制約のチェック」である。 設計は部分部分で分担して進めるが、にもかかわらず、設計対象物全体にかかる制約条件がふつう存在する。それは物理的実体なら、たとえば接地面の総荷重かもしれない。必要電力の総量かもしれない。ITシステムなら、たとえばレスポンスタイムかもしれない。こうした重要な負荷量ないし性能値は、全体がそろって初めて計算・チェック可能になる。だからこそ、ここで制約条件を満たせないと、部分に立ち返って設計を見直さざるを得なくなるのだ。 設計変更をコントロールするためには、少なくとも、設計変更の通知発信機能と、そのトラッキング機能が必要だ。関連する全てのメンバー・部署に通知が届いたのか。それも形式的な開封確認ではダメだ。開いてちゃんと内容を理解したことの確認がいる。そして、その変更のインパクト(作業工数やコストやスケジュール影響)の評価、変更作業のステータス、などのトラッキングがいる。 しかも、プロジェクトが変更通知の洪水にならないよう、通知をある程度、制御する(言いかえれば「ためておく」)ことも、時には必要になる。どれくらい、ためるのか。ためれば、遅れる。だが逐次流すと、煩雑になる。それを、重要な負荷量や性能値のトレンドを予測しながら、さばかなければならない。これこそが、設計マネジメントの重要な判断だ。 そして共同設計ツールとは、この設計マネジメントの判断をこそ、サポートできなければならないのである。わたしの知る限り、CADをはじめとする設計用システムベンダーの多くは、設計という業務が、ウォーターフォールのように、きれいに順に流れていくように思っているらしい。いえいえ、とんでもない。「総合エンジニアリング」を標榜する会社に長年勤めているが、設計マネジメントの本質は、変更とループの濁流を、なんとか清流にしようともがき続ける営為なのである。 <関連エントリ> 「エンジニアリングとは統合力(インテグレーション能力)である」 (2020-01-12)
#
by Tomoichi_Sato
| 2025-08-08 15:39
| E2 設計のマネジメント
|
Comments(1)
以前、ある経営者から聞いた話だ。その方は機械加工組立系の工場を経営していた。中小企業の、つまり町工場である。だがこの方は二代目経営者で、最初は別の業種の大企業で働いており、経営についてはかなり近代的感覚の持ち主だった。 この方が工場の経営者の地位を引き継いでから、社内でいろいろと試したことがあり、その一つが、「工場長の輪番制」だったという。数十人規模の職場だったようだが、当然それなりの部署やポジションがあったはずだ。だが、この方は工場長という職種を、現場で働いている人たちの輪番制にしたのだという。 工場長の仕事とは何か。それは日々の仕事の采配である。無論、もう少し長期的な業務、人材教育とか機械設備の導入とか、労働安全の徹底とか原価管理もある。だがこれら人事とか経理財務とか投資判断など経営面は社長に残し、現場の采配の仕事を「工場長」に権限委譲することにした。 では、現場の采配とは何か。それは『生産管理』とか『製造マネジメント』と呼ばれる仕事である。営業が取ってきた受注に応じて、必要な部材を購買手配し、在庫場所や在庫量を決め、どの工程のどの機械に、どんなロットサイズでどのオーダーからかけるかを決める。そして製造が遅れたり品質に問題が出たら、その場にいって解決する。あるいは解決できる人に案を出してもらい、関連する部署と調整する。そうした仕事だ。
工場長を輪番制にしたのは、そういった生産のマネジメントの初歩について、現場のオペレーターにも分かってもらいたい、という考えからだった。現場マンはしばしば、担当する機械や道具にはプロとして集中するが、周りを見ない傾向がある。それでは企業としてまずい(大企業なら「管理」担当者が大勢いるが、中小企業では社長がちょっと病気になったり事故に遭ったら、工場が止まってしまう)。 各人が工場長を担当する期間は1週間。もちろんその種の仕事は、最初は皆が素人だ。だから「難しい問題が起きたら、すぐ俺を呼べ」と指示したという。それでも、しばらくしたら、この仕組みはそれなりに回り出したらしい。そして大勢が、マネジメントの仕事にも理屈なり技術があることを、感じ始めたようだ。 わたしはよくオーケストラの指揮者を、マネジメントという仕事のたとえにつかう。指揮者はオーケストラの上司でも経営者でもない。指揮者がすべての楽器を上手に演奏できる訳でもない。だが必要な指示を出し、タイミングを調整する。マネジメントも、指揮者のように役割であって、上下関係では無い。ちょうど輪番制の工場長が、上司ではないように。それでも皆、その人の指示に従う。オケが指揮者のタクトに従うように。 指揮者には固有の技術やスキルがある。ただ単に指揮棒をリズム通りに振ればできる仕事ではない(素人にはそう見えるかもしれないが)。だから指揮者になりたかったら、音大の指揮科に進んで、指揮術を勉強する必要がある。専門職であり、専門技術なのだ。
日本には世界に名だたるスマート工場が極めて少ない。その事を、前回の記事 でも紹介した。かつては世界中から日本の工場を見学に来たのに、その威光はすっかり地に落ちている。なぜだろうか? 理由の一つは、日本の製造業が、量産時代にそのための生産技術や現場技能に特化しすぎて、多品種化しデジタル化が進む現代の状況に、適応できなくなってきたからだ。 TQCをはじめとする現場カイゼンや労働者の参加意識も、日本企業のご自慢だったが、品種の個別性が強まると統計的品質管理が使いにくくなり、まして派遣労働や偽装請負は、働く人びとのエンゲージメントを破壊した。 量産型工場にはタクトタイムがあって、それを基準に全工程が動いていた。しかし多品種化や例外・割り込みが増加すると、あちこちの同期が合わなくなった。ちょうど指揮者のいないオーケストラのように。いまや工場には専門の指揮者が、すなわち生産マネジメントの専門職が、必要になったのだ。それもITが工場にも普及し、本社の基幹システムERPから現場のロボットや工作機械までつながる時代にふさわしい、生産マネジメントの専門職が。 では、その専門職のための専門技術は、どこで学べるのか? そもそも、その技術は、何という名前なのか? 大学でいうと、どういう科目なのか? 答えをいおう。それは日本では『経営工学』と呼ばれている科目である。英語ではIndustrial and Systems Engineeringとか、Industrial Engineering & Management Scienceと呼ばれる学科に相当する。日英で言葉が対応していないって? その通りだ。「経営工学」という大げさな訳語には利点もあるが、問題もある。輪番制の工場長の仕事は、「経営」の仕事ではない。そこでわたしは誤解を避けるため、『管理技術』(マネジメント・テクノロジー)という用語を使うようにしている。
わたしは時折、外部のセミナーで生産マネジメントの概論を教えている。最初の方で、安全在庫量だとか、多品種生産のロットサイズ計算法とか、クリティカル・パスの求め方などを説明する。不思議なのは、中小企業ならいざ知らず中堅・大企業でさえ、あまりこうした理屈を知らない受講者が少なくないことだ。 製造業はざっくり言って、経営―生産マネジメント―現場業務、の3層構造になっている(3層モデルという)。日本の製造現場は今でも、世界レベルで優れた能力をもっている。製造現場を支えるのは、機械、制御、電気、化学工学といった『固有技術』だ。そして経営は(世界一流と言えるかは別として)、経営論・会計論などの理屈がある。 だが本社の計画を現場に展開して指示し、現場の状況を本社に進捗報告する役割を担う、生産マネジメントの仕事(いわゆる「工場の中二階のスタッフ層」の業務)は、どうだろうか? それを支えるのは、たとえば在庫理論であり、品質工学、工場物理学、スケジューリング、IE、人間工学、データ分析技術、そしてプロジェクト・マネジメント技術などだ。これが管理技術であり、経営工学が培ってきた知恵と研究成果なのである。 だが現在の多くの日本企業は、こうした技術領域があり学問分野があることを、認識していない。米国では毎年、数万人規模の学生が経営工学分野を学んで産業界に入っている(中国は詳しい統計が無いが、やはり万人単位で卒業しているようだ)。しかし我らが日本では、経営工学科が大学から次々と姿を消し、企業の担当者達は手探りのまま、社内で車輪を再発明しようともがいている。 スマート工場とは、経営から現場までがちゃんとつながり、統合されている工場だ。その統合の要は、3層の真ん中に位置する「中二階」にある。ここの神経系が大事だから、わたしは以前、「スマート工場とは、MESを活用する工場である」 という標語を打ち出した。しかし、世界レベルのLighthouse工場が日本にあまりにも少ない現状を見て、あらためてこう主張したい。「スマート工場とは、管理技術(=経営工学)を活用する工場である」、と。 <関連エントリ> 「スマート・ファクトリーとはMESを活用する工場である」 (2023-12-02) 「『第5回スマート工場シンポジウム』(9月3日)開催のお知らせ」 (2025-07-20)
#
by Tomoichi_Sato
| 2025-07-28 11:32
| C2 スマート工場論
|
Comments(0)
皆さんは、「世界経済フォーラム」という組織と、世界の"Lighthouse工場"について、聞いたことがあるでしょうか? 世界経済フォーラム(World Economic Forum、略称WEF)は、有名な「ダボス会議」を主宰している団体です。WEFの組織の中に、Centre for Advanced Manufacturing and Supply Chains(先進的製造とサプライチェーンのためのセンター)という部門があり、そこが2020年から世界中の先進的工場を選んで、"Lighthouse"すなわち「未来を照らす灯台」という名称を与えてきました。 2025年3月現在までに、世界中で189工場がLighthouseとして選ばれました。その中で、最も多い国はどこだと思いますか? それは、中国です。全体の4割を占め、突出しています。他に多いのは欧州と北米ですが、もちろんそれ以外の地域にもあります。 では、日本では何カ所の工場が選ばれているでしょうか? ――答えは、「わずか3カ所」です。日立製作所の大みか工場、GEヘルスケアの日野工場、P&Gの高崎工場の3つです。うち2つは外資系ですから、純粋な日本企業の先進的工場は1社しかない、ということになります。 皆さんはこれが、日本と中国の製造業の実力の差を示すのだ、と思いますか? そう信じる方は少ないでしょう。じつは、選んでいる世界経済フォーラム(WEF)の側も、同じ感覚を持たれているようです。今年の春頃から、わたし達の「次世代スマート工場」研究会では、WEFと接点を持ち、この状況についてどう考えるべきか、多少の議論を重ねてきました。 研究会では毎年秋にシンポジウムを開催しています。そこで思い切って、「ぜひWEFさんに、Lighthouse工場と先進的製造について講演いただけないか」とお願いしたところ、なんとスイスの本部からリーダーのBenjamin Schönfuß氏が来日してお話しいただけることになりました。非常に貴重な講演になるのは、間違いありません。 ![]()
ところで、かつて世界の製造業者は、日本の工場を先進事例として見学に来たのではなかったでしょうか。いつから、そうでなくなってしまったのでしょうか。そしていつ頃から、「工場なんて、別に先進的でなくても良いや」という守りのマインドセットが、世を覆うようになったのでしょうか? おそらく、技術者から出たマインドではないと考えます。技術者という人種は、やはり最新の技術を習得し、使いこなしたいのです。だとすると、どこか別のところに、後ろから止める組織なり要因なりがあったのでしょう。 今回のシンポジウムでは、あえて、その問題について取り上げてみたいと思います。すなわち、なぜ今、スマート工場なのか。日本のスマート製造への障壁となっているのは何なのか? それを正面から議論してみたいのです。 そしてそのハードルとは、決して技術の問題ではないと考えます。そのため、シンポジウムのメインである午後の部では、あえて技術紹介をテーマに選びませんでした。生成AIの話も、MESやIoTや協働ロボットの売り込みも、しません。そうした技術の水準が日本において、欧米や中国に比べ格段に遅れているという事実も聞きませんし。 (なお、午前中は昨年同様、技術ワークショップとして、MESを含む製造業のITアーキテクチャをテーマに取り上げます。技術にも興味のある方は、ぜひ午前中からご参加下さい)
「スマート工場」なんてバズワードさ、という意見も耳にします。ドイツのインダストリー4.0と同様、そろそろ賞味期限切れだと。「PoC疲れ」なんて言葉もあります。では日本の工場は、昔ながらの紙と手作業と勘だよりのオペレーションに、あの懐かしくも安定した昭和的世界に、戻るのでしょうか。そして海外の工場も同様だろう、と思いますか? 「スマート工場」は廃れるとして、では製造DXは、データドリブン経営は、そしてAIドリブン経営は、どこに行くのでしょう? 「新しい技術が出てきた。これで何ができるか?」という発想を、わたし達はしがちです。技術にも流行があり、はやり廃りがあります。でも、技術は道具ですよね? 何ができるかより、何がしたいのかを考えよう、というのがシンポジウムのテーマです。 といっても、新しいTo-Be像って、なかなか考えにくいものです。そういう時は逆に、「何をしたくないか」を考えるのがヒントになります。「つまらない労働をしたくない」(だって人が定着しなくなる)、「バタバタしたくない」(だって消耗だから)・・工場をより心地よく働ける場所にするために、どうすべきか、一緒に考えてみませんか?
今年も昨年同様、午前中の技術ワークショップと、午後のシンポジウムの2部構成にしました。 午前中は、工場のITアーキテクチャをテーマに取り上げます。製造業の、複雑多岐にわたる業務を回すために、どのようなITシステム群が必要で、それはどう構成すべきなのか、一緒に論じませんか。昨年われわれが発表したMESの標準業務テンプレートの活用についても、もちろん紹介します。MESは普及期に入っています。ぜひご参加下さい。 午後は、「スマート工場のクリティカルサクセスファクター(CSF)」をテーマに、5つの角度からこの問題に切り込みます。「管理技術(経営工学)」「経営」「人材」「業務設計」「海外でのスマート工場の状況」の5つです。それぞれ、当該分野の経験者・エキスパートに講演をお願いしています。そして最後のテーマでトリを務めていただくのが、世界経済フォーラム(WEF)の Schönfuß氏です。 シンポジウムは昨年と同じ、日立アカデミーさんの大森ベルポートで開催します。そしてハイブリッド形式です。日本各地から視聴できますが、できればぜひ、会場にお越し下さい。そしてなぜ、先進的技術をほこる日本企業が、世界に誇れる先端的工場を作れずにいるのか、どうしたら現状を打破できるのか、一緒に議論しようではありませんか! <記> 「第5回 ENAAスマート工場シンポジウム」 日時:2025年9月3日(水) 10:00 ~ 17:30 費用:無料 開催方法:ハイブリッド開催 【リアル会場】日立アカデミー・大森キャンパス、大森ベルポートD館 5F 503-504研修室 (リアル会場30名・先着順。オンラインは300名が目安ですが、上限を定める予定はありません) 協賛団体: 一般社団法人インダストリアルバリューチェーンイニシアティブ(IVI)、 ロボット革命・産業IoTイニシアティブ協議会(RRI) 開催案内と参加申込みはこちらのページからお願いします: エンジニアリング協会HP https://www.enaa.or.jp/seminar/76798 以上、大勢の方のご来聴をお待ちしております。 佐藤知一@日揮ホールディングス(株) #
by Tomoichi_Sato
| 2025-07-20 11:35
| C2 スマート工場論
|
Comments(0)
わたしが大学に入った頃、新入生の手続きは、正門前の本館と呼ばれる建物で行われていた。事務方にいろいろ書類を提出し、学生の自治会からも熱心な勧誘と説明を受ける(自治会は当時、共産党系の民青が牛耳っていた)。それが終わると、隣の建物で、様々なサークルが新入生勧誘を繰り広げる。その間の渡り廊下に机を置いて、新左翼の連中がにこやかな顔で「アンケートにお答えください」と呼びかけていた(革マル派だったと思う)。わたしは何となくそこに座ってしまった。 アンケート用紙の主要な部分には、「ベトナム反戦、三里塚闘争」から始まって、「部落差別、狭山事件」等々に至るまで、当時の政治的イシューが単語だけずらりと並べられていた('70年代半ばのことだ)。そして「この中で興味がある問題があったら丸を付けてください」という。 (左翼って、なんて馬鹿なんだろう)わたしは内心あきれて、相手にいった。「この中のどれかに関心があったら、他の全てにだって関心があるはずじゃないですか。」そして単語群全体を大きな丸で囲んで、席を立った。もう何十年も前のことだが、そのときの率直な観想は、あまり修正する必要を感じぬまま、年月がすぎた。 さて、先週のことだ。家のあるインフラ設備が老朽化したので、業者を呼んで取り替えてもらった。工事は平日だったので、連れ合いが立ち会った。きちんとした仕事ぶりで、好感を持ったという(彼女は大勢の職人を使う家で育ったので、そういうあたりはちゃんと見ている)。 工事が終わると、設備を売る大手インフラ企業から、アンケートが来た。工事の満足度を0-100%でたずねられたという。「こういうのは普通、100%とかはつけないでしょ? だから最高点のつもりで80%にしたの。」ネットだから、選択肢を選ぶと、その後の質問文が動的に変化する。80%だと、何か不満があったという風な質問文に変わったという。あきれた彼女は、帰宅したわたしに言った。 「大企業の経営者って、現場には100%を要求して、働くだけ働かせておいて、問題は全部、働く人たちにあると思ってるんじゃない? みんなが一所懸命働いても、経営がダメだから、儲からないのに。日本の経営者って、ほんと馬鹿みたい。」自分も一応、それなりの企業の経営企画部門にいる身だが、有効な反論は何もできなかった。
左翼という言葉は廃れて、いまは「リベラル」とゆるやかに呼ばれる。依拠する思想もマルクス主義から、いろいろと拡散し幅が広がった。とはいえ、リベラル派の人たちの特徴は、「世の中は上下に分断されている」と見る点にある。社会構造のピラミッドの上は支配階層で、下に被支配・被差別階層がある、と。自分たちはもちろん、被支配の側にいて、社会正義を担っている。世に正義を、声高に訴える。そして聞き入れない世の中は、馬鹿だと信じている。 支配階層のことを、旧左翼は「資本家階級」と呼んだが、最近は「上級国民」と言う方が通じやすい。同じ金持ちでも、ネット時代に登場した新富豪などは入らず、伝統的な大企業の経営層や政官界のトップなどが、そう呼ばれる。ところで、彼らの目から見ると、分断の軸は上下にはない。いうなれば「左右」なのだが、上層部に左派はおらず、一般の国民にも伝統的価値を重んじる人は大勢いるから、ピラミッドでは左上から右下に向かう斜めの線になる。 経団連の議論などを読む限り、上級国民の人たちは、リベラル派の平等などはあまり信じていない。重んじるのは建前としての法と序列である。この人たちの目から見ると、線の右上側にいる自分たちこそ、日本の豊かな社会を支えているマジョリティである。左下のリベラルは、体制の「外」にいる(左翼は外国勢の手先だ、という見方は昔からあった)。つまり、「内外」が社会の分断の線である。そして外の連中は、伝統的価値を理解しない馬鹿であると信じる。
ところが、この15年ほど、リーマンショック以降かもしれないが、わたし達の社会には、第3の分断の線が見えるようになってきた。この事にリベラル派も上級国民の人たちも、あまり気づいていないように思う。その線とは、建前と本音とを分かつ断層である。そして「本音」論者たちは、今の社会の建前論に辟易している。 本音論の人たちの基本感覚は、こんな風になっている。(1)まず、「この世界は不公平だ」と考える。たしかに、本当にそうだと、わたしも思う。そして、(2)「誰も助けてくれない」と感じている。そういう境遇に育ち、無理やり慣らされてきた。すべて自己責任の社会である、と。 だから、(3)公正平等の建前なんて嘘だらけだ、と思う。建前を信じる連中は皆、嘘つきだ。自分たちをだますために、建前として法律や理屈を繰り出してくる。なぜだますのか? それは、既存社会の既得権益があるからだ。上級国民たちの利権や、リベラル風シニア世代達の年金・福祉やら。連中はそれを擁護するために、内心は大して信じてもいないくせに、建前を声高に言う。 人間の本音は誰にも共通だ。良い暮らしをしたい、楽になりたい。そして自分が一番大事だ。なのにずっと、我慢の人生を強いられている。不自然な建前に縛られる社会は疲弊して、もう限界が来た。だから壊して、作り直すべきだ。 この人達を、かりに『新・本音主義』と呼ぶことにしよう。この主張は、ネット(とくにSNS)の普及と共に、顕著になってきた。 ![]()
本音とは何だろうか。本音とは、個人個人が本源的に持っている欲求や感情を率直に認め、それに従おうとする態度である。それは建前と比較すると分かる。建前とは、外向きの表明だ。社会を維持するために、構成員が従うべき規範を示し、勝手な欲求や感情を抑えさせるための体系である。 新・本音主義の人たちは、ある意味で、建前社会で枯渇しがちな感情的価値を取り戻そうとしている。自分たちは不公正でひどい扱いを受け、バラバラにされている(孤独と悲しみの感情)。だから建前論者を既得権益の座から引きずり下ろしてやりたい(怒りの感情)。そして自分たちは本音だけを信じて生きたい、と思う(自己肯定の感情)。 先ほどの図を見てほしい。新・本音主義派は三角形の右下隅に位置する。リベラル派も上級国民も、勝手に都合の良い線を引いて、右下を味方に取り込もうとしてきた。そんなのまっぴらだ、というのが彼らの感情である。 もう一つ、顕著な特徴がある。「建前論の連中は、自分が知的で頭が良いと言いたがる」という事への強い反発だ。上級国民達もリベラル派も、その点ではよく似ていて、自分らに賛同しない新・本音主義を、頭がわるいと決めつけたがる。そして『反知性主義』などとレッテル貼りをする傾向を、彼らは強く軽蔑する。頭の良し悪しの問題ではない、これは感情の反乱だからだ。
ここまでわたしは「断絶」でもなく「分裂」でもなく、「分断」という言葉を使ってきた。断絶や分裂は自然に生じる現象だが、分断は誰かが、意図して行う行為だ。何のために? 敵を設定して、身内を団結させるためでもある。だがもっとシンプルに、世の中の人間を二種類に分けて、自分たちは上等な側に立っている、という自己肯定感を得るためである。その意味では、リベラル派も上級国民たちも新・本音主義も、実はよく似ている。 自己肯定への渇望、自分は価値ある人間だと感じたい気持ちは、人間の根源的な欲求なのだろう。わたし自身にも、強くある。ただ、人間を二分して上等・下等のラベルを貼り、それで自己肯定するのは、あまり良い戦略ではない。暴力にエスカレートしやすいからだ。渇望には際限が無い。だからかつての身分社会でさえ、いろいろ逃げ道を用意していた。それが社会を安定化するからだ。 先進国を見ていると、世界中で行き詰まりを感じる。経済価値ばかり肥大し、感情的価値を抑圧してきた建前社会の病弊なのだろう。不満と不安の感情が渦巻いている。そう、これはネガティブな感情の渦なのだ。渦をかき立て、利を得ようとする人たちもいる。人間は自分の感情を、言葉や理性だけで静められるようには、なっていない。かき立てられるが、静められないのだ。だから理性はこの病の処方箋ではない。 社会的スケールの主張で、自己肯定感を得ようとし、社会を一気に変えようとするのは、(たとえその主張自体は正しくても)危険だ。それくらいなら、草花やペットでも愛でている方が、まだしも平和というものだ。たぶん、今の建前社会では、身近な愛が足りないのだ――特に自分自身への愛情が。 それを取り戻す第一歩は、おそらく自分の感情に気づくことなのだろう。理性的な言葉を吐いているが、実は感情につき動かされていないか。我にかえる、と言っても良い。だがそれは、わたし達自身が働き詰めになっていては、できないことなのだ。 <関連エントリ> 「心の残業は、やめよう」 https://brevis.exblog.jp/32628554/ (2024-07-19) 「休み休み働こう」 https://brevis.exblog.jp/30802021/ (2024-02-11) #
by Tomoichi_Sato
| 2025-07-12 16:23
| F2 社会・言語・文化
|
Comments(1)
今年の初めに、建設通信新聞社の取材を受けた。テーマはPM。創刊75周年記念号に使うという。実際の誌面掲載は6月20日号になったが、業界紙なので読む機会のない方も多いと思う。そこで、このサイトに少し抜粋して掲載したい。 【導入文】 多くの人を束ねる「管理」を研究対象とする学問がある。「プロジェクトマネジメント」、英語の頭文字を取ってPMと呼ばれる分野だ。達成すべきアウトプットが決まっており、複数人が協力して行い、失敗のリスクもある。こうした〝一発勝負〟の仕事をプロジェクトと定義し、現場で誰もが使える〝負けないための定石〟を理論化する。エンジニアリング、ITシステム開発などの現場で導入が進んでおり、近年、大きく発展している。多くの人が協力し、安全に工期内で現場を納めるには何が必要なのか。PMのプロに、建設業の課題解決のヒントを聞いた。 【インタビュー】 佐藤知一 氏 日揮ホールディングス(株)チーフエンジニア、筑波大学教授(グローバル教育院) ![]() Q PMでの「管理」とは、何を意味するか。 A 日本では、管理という言葉がとても幅広く使われる。ただ、英語にすると▽マネジメント▽コントロール▽アドミニストレーションと3つの言葉に分かれる。 アドミニスレショーションは働く場所を維持する仕事を指す。総務課、庶務のようなイメージだ。例えば現場入場者の台帳制作、などの仕事を指す。 コントロールは、工程表や予算表などの計画を立て、その進捗(しんちょく)を確認し、予定と実行を把握していくことだ。機械を運転・操作しているイメージだ。 最後にマネジメントだが、これは暴れ馬を乗りこなすイメージがある。例えば、自分の車を前に「I can control my car」と言ったら、自分の車を正確に運転できるという意味になる。しかし「I can manage」だったら、古くて故障が多いといった問題を何とか乗り越えている、という感じになる。 Q マネジメントとは A マネジメントの根本は人に働いてもらうことだ。施工図を書くのでも、リベットを打つのでもいいが、自分でやる仕事はマネジメントではない。人に設計図を書いてもらう、リベットやコンクリートを打ってもらう。これをマネジメントという。 大きい構想を立て、人を組織化する。ルールを決める。当然お金のやり取りもある。構想が実現していくように持って行くのがマネジメントだ。その上で、実際のお金や進捗が予定通りに行っているかどうか確認する、これがコントロールの世界だ。出入金の伝票をつけるのはアドミニストレーションの仕事となる。 このように三つは全部違うのに、一緒くたに管理と言ってしまうと、訳が分からなくなる。 Q 現場管理はマネジメントであるのに、PMが建設業界で馴染みが薄いのはなぜか A マネジメントやコントロールには「技術がある」という認識が、特に日本では非常に乏しい。マネジメントやコントロール、つまり人の上に立つに当たって必要なのは気合いで、「それは本人の資質の問題だ」というのが、日本の古い考え方だ。 Q 具体的には A 例えば「腹の据わったやつを現場所長に据える」とか、「有名な大学を出た優秀そうなやつを技術者のトップに据える」とか。これで物事がマネジメントできるというのが、日本の感覚だ。人格や出身、資質の問題で、「技術」の問題ではないと。その結果どうなるか。現場ごとにやり方が違い、デコボコの大きい業績になっていく。 マネジメントが人格や、生まれつきの資質の問題なら、トレーニングの余地がないことになる。「生まれ変わってこい」としか言いようがなくなる。大勢の人を集めて、〝適任者〟だけを選別し、重要なポジションにつける。そうした考え方だったのだ。 そうしたやり方は、人が無尽蔵にいた時代には成り立っていた。今は、人をきちんと育てていかなければいけない。マネジメントやコントロールを技術として教え、身につけさせる。その上で、技術を動かすための道具、ITなどを充実させていく。これが今、建設業界が向かっていくべき方向性ではないだろうか。 Q エンジニアリング業界でPMが普及する理由は A 一般建設業界とプラントエンジニアリング業界は、非常に大きな違いがある。大手ゼネコンの多くは、江戸時代からある土着の業界だ。だがエンジニアリングは輸入業界で、アメリカで発達した産業の形を日本も導入した。日本のエンジ会社は、アメリカの同業のやり方を一生懸命学んできた。 さらに、日本のエンジ業界大手3社(日揮ホールディングス、千代田化工建設、東洋エンジニアリング)の仕事の7、8割は海外だ。海外の顧客は「ちゃんと計画を最初に立てたか」「進捗(しんちょく)通りか、毎週・毎月レポートしろ」という。遅れたら「本当にこれで納期に間に合うのか。リカバリープランを出せ」と、こうくる。 エンジ会社も建設業も、同じ日本人がやっているが、物の考え方、やり方が全然違う。それは海外のお客様と国内との、要求レベルの違いだ。だからプロジェクトマネジメントが重要視される。 Q 建設業は取り残されているのか A プラントの設計は技術、これは誰も疑わない。装置を設計するのは機械学科を出た人たちで、鉄骨を設計するのは土木学科を出た人たちだ。ところが、エンジニアリング会社には、プロジェクトマネジメント部門があり、プロジェクトマネージャーという職種があって、その下にプロジェクトエンジニアがいる、というピラミッドがある。 「この人達はプロジェクトマネジメントという技術を担って、動かしている」。そうエンジ会社は思っている。しかし、おそらくほとんどの建設会社、あるいは設計事務所もだろうが、マネジメントは技術という感覚が薄く、昭和時代の感覚のままずっときているのではないだろうか。 Q 難題は信頼関係と職人技で納める。そうした風土が足かせとなっているのか A 人が人を動かす、人に働いてもらうには、必ずヒューマンファクターが影響する。ただ、「属人的でない技術がある」という感覚を持っているかどうか。これが一番大事な違いだ。もしも、建設業界にその感覚が薄いのであれば、労働者が減少する国内市場で生きていくのは難しくなると思う。 昔は働く人は日本人ばかりだったが、今は外国の方も沢山いる。指示の出し方も変わっていく訳で、そこの部分も含めて「技術」として、きちんと人に伝えられるようにしていく。これが一番基本的なポイントだと思う。 【略歴】 佐藤知一(さとう・ともいち)1982年4月日揮株式会社入社。設計部門・プロジェクトマネジメント部門にて、国内外の工場・プラントづくりに従事。2012年より経営企画部門。専門書に加え、対話形式でPMを解説する「時間管理術」(日本経済新聞出版)、「世界を動かすプロジェクトマネジメントの教科書」 (技術評論社)など、初学者が手に取りやすい著書も執筆する。 #
by Tomoichi_Sato
| 2025-07-05 20:29
| B1 プロジェクト・マネジメント全般
|
Comments(0)
|
検索
カテゴリ
全体 A 生産マネジメントとSCM A1 生産マネジメント全般 A2 生産計画と生産スケジューリング A3 在庫・調達計画 A4 コスト・品質・安全 A5 BOM(部品表) A6 サプライチェーン B プロジェクト・マネジメント(PM) B1 プロジェクト・マネジメント全般 B2 スコープ・WBS・プロジェクト組織 B3 プロジェクト・スケジューリング B4 プロジェクト・コストと見積 B5 プロジェクトの価値とリスク B6 プログラム・PMO・ガバナンス C システムとしての工場 C1 工場計画論 C2 スマート工場論 D 情報システムのマネジメント D1 製造業のITシステム D2 ITアーキテクチャ・データ活用技術 D3 ITって、何? E ビジネス・マネジメントと管理技術 E1 マネジメントの技術論 E2 設計のマネジメント E3 組織・経営・戦略論 E4 ビジネスのソフト・スキル E5 時間管理術 E6 メンタルと働き方のマネジメント F 考えるヒント F1 思考とモデリングの技法 F2 社会・言語・文化 G 書評 H English articles 未分類 最新の記事
記事ランキング
著書・姉妹サイト
ニュースレターに登録
私のプロフィル My Profile 【著書】 「世界を動かすプロジェクトマネジメントの教科書 「時間管理術 「BOM/部品表入門 (図解でわかる生産の実務) 「リスク確率に基づくプロジェクト・マネジメントの研究 【姉妹サイト】 マネジメントのテクノロジーを考える Tweet: tomoichi_sato 以前の記事
2026年 01月 2025年 12月 2025年 11月 2025年 10月 2025年 09月 2025年 08月 2025年 07月 2025年 06月 2025年 05月 2025年 04月 more... ブログパーツ
メール配信サービス by Benchmark 最新のコメント
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||