久しぶりの著書発刊のお知らせです。拙著『ITって、何?』 がAmazonから発売されます。電子書籍版は定価99円(Kindle Unlimitedならば無料)で、とてもお得です。 内容は文字通り、ITの入門書で、わたしの好きな対話形式による解説になっています。郷里に向かって車を運転中のITエンジニア(男性)が、助手席の翻訳業の女性に向かって、ITというものの本質は何なのか、どういうインパクトを社会に持ちうるのかを説明します。 対話は「20の扉」風のQ&Aで構成していて、助手席の女性が質問し、運転席のエンジニアが回答するのですが、ただし「○○って何?」(What is ...?)という質問だけは受け付けない、というルールになっています。 Whatの質問をすると、何か道具のメカニズムの説明になりがちです。しかしメカニズムの説明では、ITの本質への洞察は滑り落ちてしまうからです。エンジンの機械工学的な説明をいくら積み重ねても、馬車と機関車の時代に自動車が現れた意義とインパクトは理解できないように。 実際の20の質問は以下のようになっています:
上の問いにすべて自信を持って答えられる方は、本書をお読みになるには及びません(笑)。しかし、一つでも疑問を感じられたら、良ければ本書を手に取って見てください。 少なくとも、Amazonの試し読みで、目次と最初の対話の章だけでも、読んでいただけると幸いです。 ITの解説書ですが、あえてプログラム言語のことは何も触れていません。それもこの本の特徴の一つだと思います。その代わり、データモデルのE-R図の初歩は出てきます。IT専門家になるにはプログラム言語の習得が必須ですが、ユーザとしてITを「ちゃんと理解したい」(助手席の女性の言葉)ためには、むしろデータ構造の認識の方が、はるかに重要ですから。 なお「新刊」と書きましたが、この対話編はじつは(本サイトの昔からの読者の方はとっくにお察しの通り)わたしが2002年に書いた文章の編集採録です。わたしの以前からの友人で、研究部会仲間である未来生活研究所の代表取締役・串田悠彰さんが、弓削商船高等専門学校でITに関する講義を持たれる際の副読本として、電子書籍の形で編集してくださったのです。スマホでも読みやすいよう、編集上の工夫が加えられているのも良い点です。 ちなみに最初は高専の副読本のため、無償配布を考えたのですが、Amazonの規約のために制限があり、最低限の値段をつけることになりました。原文は今も、本サイトから無料で読めますが、電子書籍版の方が自分でも読みやすいです。なお、紙の製本版もオンデマンド出版で入手可能ですが、1,650円します。マニアのコレクターズ・アイテムと思ってご購入ください(苦笑) 20年以上の前の本で、中に出てくる単語も古いものがあります(スマホ以前の時代で、かわりにi-modeという言葉がちょっとだけ登場します)。しかし、内容を改めて読み直しましたが、ほとんど書き直す必要を感じませんでした。それは、ITの本質があまり変わっていないからです。それは、スマホや、クラウドや、生成AIといった道具立てが次々に登場しても、あまり変化していません。 その変化しない本質とは何か? それを知りたい方は、どうかぜひ、本書をご覧ください。
by Tomoichi_Sato
| 2024-03-30 19:18
| ITって、何?
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