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拙著『革新的生産スケジューリング入門』の内容を順次公開します

2000年に刊行した拙著『革新的生産スケジューリング入門』 は、ご承知の通り、長らく版元品切れ状態になっています。本書はわたしの初めての単著でもあり、また類書がなかったため、それなりに広く受け入れていただいた、思い入れ深い書籍です。おかげさまで10年以上にわたり売れ続け、今も問い合わせを時折いただいていますが、次第に入手が難しくなってきました。

では生産スケジューリングについて、他にお薦めできる分かりやすい入門書があるかというと、あまり見当たらない状況ではあります。加えて昨今、製造業の方とセミナー等でお話しすると、決まって「計画系に悩んでいます」「スケジューリングをどうにかしたくて」という声を聞くようになりました。

幸い、日本にはアスプローバ、フレクシェの2大巨頭をはじめ、すぐれた生産スケジューラを開発・販売している企業が複数あり、ツールの技術面では、世界のトップ水準を走っていると言えます。

しかし生産スケジューラは高性能・多機能ゆえに、買ってきたらポンと使えるような道具ではありません。工場への導入と使いこなしのためには、生産計画やスケジューリングの基本的な原理原則や、注意すべき点などを、ユーザがあらかじめ、よく理解しておく必要があります。そのためには、やはり適切な入門書が必要です。

そこで、『革新的生産スケジューリング入門』を何らかの形で公開できないかと考えるようになりました。ただ本書の版権は、まだ出版社が保有しています。著者とはいえ、かってにPDFやテキスト・図表などを配布することはできません。

そこで、著者による朗読の形で、拙著『革新的生産スケジューリング入門』の内容を、無償で順次公開することにいたしました。各章をそれぞれ、10分内外の長さになるように分けて、youTubeにアップしていきます。サンプルのurlを以下に記します

プロの制作動画ではないため、多少手作り感のあるコンテンツにはなっていますが(笑)、内容はきちんと理解いただけると思います。

なお当面の間、上記に続く各章の朗読ビデオのurlは、当サイトの新ニュースレターのみでお知らせすることにいたします。

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ちなみに当サイトのニュースレターについても、わたしの宣伝不足のため、ご存じなかった読者も多いかと思います(苦笑)。こちらに登録いただくと、新しいサイト記事を毎回、メールで受け取ることができます。なおBenchmark Emailのメーリングリスト・サービスを利用しているため、利用する際はご自身のメールシステムで、@benchmarkemail.comからメールを受信可能にしていただく(迷惑メールに振り分けられないよう設定いただく)ことをおすすめします。

『革新的生産スケジューリング入門』は20年以上前に書いた本ですが、内容的にはそれほど古びていないと信じています。とはいえ自分で朗読していると、直したい点も出てきました。たとえば用語です。PERTとCPMの用語は、現在のわたしは違う使い方をしていますし、EPSTはESと略すのが普通になりました。ですが、原則として出版時のまま、朗読しています。

また第6章で紹介する生産スケジューラのソフトウェアは、i2 Technologies社のFactory Plannerですが、もうこの会社もソフトも、そのままの形では存在していません。まったく別のソフトで解説し直すことも考えましたが、やはりオリジナルの形のままお届けすることに決めました。パッケージソフトは、いずれにせよ時間とともに変わっていくものですし、Factory Planner自体はこの分野の原型の一つを作ったソフトだからです。

朗読ビデオは数本ずつ順次、ニュースレター経由で公開していきます。朗読・制作にもそれなりの手間がかかりますので、試聴する方が増えてくれれば、それなりに、はげみになります。できるだけ多くの方のご登録を、お待ちしております。


佐藤知一@日揮ホールディングス(株)


by Tomoichi_Sato | 2023-09-13 16:00 | サプライチェーン | Comments(0)
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