またまた、お知らせです(^^) TOC(Theory of Constraint)という考え方について、聞いたことのある方も少なくないと思います。イスラエルの科学者・故ゴールドラット博士が提唱したマネジメントに関する理論で、『制約理論』とも訳されますが、最近はTOCと略称で呼ぶ方が一般的でしょう。 TOCはサプライチェーン・マネジメント、プロジェクト・マネジメント、スループット会計、思考プロセスなど、幅広い分野に対する手法を提供しています。とくに90年代に、サプライチェーン・マネジメント分野に与えた影響は大きく、『全体最適』の思想や、生産スケジューリングのアルゴリズムなどにも、そのインパクトを見ることができます。 かくいうわたし自身も、1998年に出版した共著『サプライチェーンマネジメントがわかる本』(SCM研究会・編)の中で、ゴールドラット博士のTOCを、思考プロセスも含めて簡単に紹介しました。これは、まだ邦訳書のなかった当時としては、かなり早い紹介文だったと思っています。 ゴールドラット博士にはどこか教祖的な魅力があるらしく、TOCを実践に移す人たちのコミュニティは、日本でも着実に成長し、博士の没後も続いています。今年の「TOCシンポジウム」はコロナ禍の影響を受けてオンライン開催形式ですが、それなりに大勢の方が参加されると思います。 たまたまお声がけいただき、わたしも今年は基調講演をさせていただくことになりました。ただ、わたし自身はTOCについては素人ですので、得意の知ったかぶりは避けて(笑)、自分自身が考え出したプロジェクト・マネジメントに関する理論について、あえてお話するつもりです。そのエッセンスは、2010年に東大に提出した学位論文に書いている内容ですが(「リスク確率に基づくプロジェクト・マネジメントに関する研究」静岡大学出版・参照のこと)、今回はその後10年間の発展も含めて、できる限り分かりやすい形でご説明するつもりです。 最近は直前のご案内が多くて恐縮ですが、多くの方のご来聴をお待ちしております。 <記> 「TOCシンポジウム&TOCインダストリーフォーラム 2020」 講演タイトル「リスク確率に基づく価値評価とプロジェクト・マネジメントの提案」 日時: 2020年11月30日(月) 13:00〜14:00 主催: 日本TOC推進協議会 他 講演概要: プロジェクト・マネジメントの目的は、「プロジェクトの価値を最大化すること」にあります。また、プロジェクト・マネージャーの仕事の中核には、つねに「決断」があって、複数の選択肢の中から、プロジェクトの価値が最も大きくなるものを選び取っていく必要があります。 それでは、あなたの関わっているプロジェクトは、現在、具体的にいくらの価値があるのでしょうか? そして、プロジェクトを構成する各アクティビティは、全体の価値に対し、いくらずつ貢献しているか、ご存知ですか? 典型的なトレードオフ状況、たとえば、値段が高いが品質の良い外注先Aと、安いけれど品質に問題含みの外注先Bから、どちらかを選ぶ時、判断基準はありますか? 本講演では、リスク確率に基づくプロジェクトの価値評価と、そのマネジメントについて解説します。さらにサプライチェーンの中での中間製品の価額決定や、生産部門と販売部門の貢献度の比較、そしてフロート日数を1日消費することは、いくらのコスト増に相当するのかといった問題を、全く新しい視点から解決します。 申込み: 下記をご参照ください 以上、よろしくお願いいたします。 佐藤知一@日揮ホールディングス(株)
by Tomoichi_Sato
| 2020-11-21 00:43
| プロジェクト・マネジメント
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