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次世代スマート工場の市場可能性に関する調査報告会のお知らせ(1月23日)

明けましておめでとうございます。今年はじめての講演発表のお知らせです。

一昨年より、一般財団法人エンジニアリング協会の中で、「次世代スマート工場のエンジニアリング研究会」を組織し、活動をはじめました。今回はその研究会が中心となって、JETRO(日本貿易振興機構)から受託した調査事業の、成果報告会という形になっています。わたしも報告者の一員としてお話いたします。

ご承知の通り、現在の日本の製造業における工場スマート化の試みは数多くあります。しかし、全体が大きな動きとなって前に進んでいる、とまでは言えません。たしかに機械設備にセンサーを付けてIoTデータを収集したり、AIの機械学習ツールで分析・故障予知などをする取り組みは、あちこちで行われています。ですが、その多くは実証実験(PoC)止まりのようです。

スマート化により工場全体のレベルで劇的なパフォーマンス向上を達成したとか、新しい発想で管理の仕組み・レイアウト自体まで変えた工場を作ったという事例は、それほど聞きません。そもそも、「スマート工場」とは何か、という概念レベルでの共通認識も、えられていないのが現状です。

わたしたちの「次世代スマート工場のエンジニアリング」研究会は、この現状を打破するため、大きく3つの柱をたてて活動を進めています。1つ目は、事例調査を内外で広く行い、優れた取り組みについて学び共有すること。2番目は技術開発で、工場全体レベルでのスマート化(知能化)を実現するために必要な、「中央管制システム」の概念設計を進めること。3つ目は、スマート工場実現への最大のボトルネックとなっている、人材教育のためのプログラムを考えることです。そして全体をまとめるために、新しい『次世代スマート工場』の概念モデル確立を目指します。

この目的のために、慶応大学管理工学科の松川弘明教授(現・日本経営工学会長)を研究会の主査に迎え、日揮・平田機工・野村総研から幹事を出して、運営しています。

たまたま昨年夏、JETROからインフラシステム輸出に向けた現地調査・情報普及事業の公募がありました。当研究会では上記事例調査の一環として、(財)エンジニアリング協会を中心に、日揮・日立製作所・竹中工務店・横河電機・SUBARU・平田機工・野村総研といった企業メンバーが協力し、「新しい輸出産業としての次世代スマート工場エンジニアリングの現地調査他事業」のテーマで応募・受託することができました。

この調査事業では、日本企業が得意とする、すり合わせ型のインテグレーション技術をコアに、次世代スマート工場のエンジニアリングを、新しい輸出産業として育てる可能性を探ります。具体的な調査フィールドとしては、タイを選びました。タイは東南アジアの製造業の一大集積地であり、自動車産業を始め日本企業も多く進出しています。加えて、国家戦略として「タイランド4.0」をかかげ、労働集約型産業からの脱皮に取り組んでいます。

本調査ではさらに、日本の潜在的なライバルとしてのドイツにも目を向け、彼の地におけるIndustry 4.0の最新動向と工場づくりのプロセスについて、情報収集と分析を行いました。その結果、巷間で言われるイメージとは異なる実相も、分かってきました。

今回の報告会はJETRO受託事業の一環として、一般向けに無償で公開されるものです。調査の結果を受けてわたし達が立てた、次世代スマート工場の市場開拓のための仮説について、皆様の忌憚ないご意見をいただき、その議論を成果報告書に盛り込むつもりです。

報告会は下記の要領で開催します。スマート工場に関心のある大勢の方のご来聴をお待ちしております。


日時:1月23日(木)10:00〜12:00
場所:一般財団法人エンジニアリング協会 会議室
   〒105-0001 東京都港区虎ノ門3-18-19 (虎ノ門マリンビル10階)
参加申込:下記URLをご参照ください


日揮ホールディングス(株) 
Chief Strategic Analyst 佐藤知一


by Tomoichi_Sato | 2020-01-05 11:36 | 工場計画論 | Comments(0)
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