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エンジニアにとって全体最適とは何か?

中学校の修学旅行は、京都・奈良だった。清水寺では、その舞台の高さに驚き、「清水の舞台から飛び降りる」の意味を改めて知った。ところで清水寺の参道には、旅人が喉をうるおす3つの湧水の滝口があった。引率のガイドさんによると、3種類の水はそれぞれ、飲むと「恋愛」「長寿」「賢さ」の願いを成就できるのだと言う。わたし達は喜んで、3つの口からそれぞれ水を飲んで、参道を登った。

ところが帰り道、ガイドさんが思いもかけぬことを言い始めた。「あら私、大切なこと言い忘れたかしら。お水を飲むなら2種類までなの。欲張って3種類を全部飲むと、効き目がなくなっちゃうのよ。」 これを聞いた私たちは、そんな大切なことなら、なぜはじめに言ってくれなかったんだ、と、いたく憤慨した。

もっともそれを聞いて、中学生のわたしは思った。恋愛と長寿と賢さと、どれが2つを選ぶとしたら、どれになるだろうか? 難しい問いだ。それはある意味で、どれか一つを犠牲にしなくてはならないことを、意味している。頭が良くて女の子にモテても、短命ではなんにもならない。かといって健康でハンサムでも、頭が悪くては人生台無しだ。じゃぁ頭が良くて健康でも、異性が誰も寄り付かない人生に、どんな意味があるだろう?

このエピソードを久しぶりに思い出したのは、最近ある方から、アメリカにおけるオペレーションズ・マネジメント(OM)や生産管理の教育の充実ぶりについて、聞いたときだった。日本では、生産管理を専門的に勉強する大学院レベルのコースはほとんどないし、実務家のための勉強の機会も限られている。しかし米国では、ジョージア工科大学を始め、この種の研究と教育のメッカと言うべき大学が複数存在するし、米国生産在庫管理協会(APICS)という、実務家のための大きな組織もある。アメリカの製造業はもう廃れた、と思い込んでいる人が多いが、こうした科目を学ぶならば、日本よりもアメリカの方がずっと進んでいるのだ。

その人は、アメリカでの生産管理教育のメッセージをわかりやすく伝える、1枚のチラシを見たと言う。それは宅配ピザのチラシを、模している。

「あなたのお好みのピザを届けます。
 ただし、以下の3つのオプションから、2つまでを選びください」
 そしてチェックボックス付きで、Q:品質、C:コスト、D:納期、の3つのオプションが並んでいる。

安いピザを早く持ってきてもらいたかったら、品質(おいしさ)は多少犠牲になる。おいしいピザを早く持ってきてもらいたかったら、それなりの値段を払わなければならない。そして、おいしいピザを安く届けてもらいたかったら、(そのためには同じ種類のピザをある程度のロット数量まとめて焼く必要があるのだから)納期が遅くなるのは、覚悟しなければならない。

製造業においては、顧客好みにカスタマイズされた商品を、QCD全て満たした形で生産するのは、ほぼ不可能である。なぜならばこの3つの尺度の間には、あちらを立てればこちらが立たず、1つを完璧にしようとすると、他の2つのいずれかが犠牲になる、『トレードオフ』の関係が成り立つからだ。それは、生産システムというものが持つ、基本的な性質である。このチラシは、それをごくわかりやすい簡潔な形で、教えている。

いったい全体最適とは、何だろうか? 品質・コスト・納期の、3つの尺度を全て最大化することだとしたら、それは本当に可能なのだろうか? 全体最適と言う言葉は、しばしば縦割り組織で、いろいろな行動がサイロ化されているとき、「それは局所最適だ」という批判とともに、用いられる。つまり局所最適の反対概念として、『全体最適』と言う言葉が使われる。

しかし、少しでも最適化理論やオペレーションズ・リサーチ(OR)をかじったことがある人は、最適と言う言葉を、もう少し正確に、ないし慎重に使う。それは何らかの評価関数(尺度)を、最大化することを意味する。では製造業における評価関数とは、何なのだろうか。評価尺度が複数あるときは、どうしたら「全体最適」が達成できるのだろうか?

別の言い方をしてみよう。今、工場で生産に問題が生じているとする。そこで工場長は、品質の徹底的に向上するため品質管理マネージャーを任命し、コスト削減のためにコスト管理マネージャーを任命。さらに納期短縮のために、スケジュール管理マネージャーを置いた。この3人が、それぞれ自分の持ち場で最大限努力すれば、QCDの全てが最大化されるだろうか? この3人はそれぞれ、他の2人と相談せずに、独立に活躍できるのだろうか。

これは制度設計の問いである。つまり一種のデザイン問題なのだ。そこでエンジニアにわかりやすいように、製品設計の例に置き換えて考えてみよう。

あなたの会社は今、これから新しい電気自動車を開発しようとしている。あなたはそのプロジェクトの、主任技師に選ばれた。あなたに与えられたミッションは、「世界最高の電気自動車を設計すること」である。

世界最高の電気自動車とは、どういう意味か。それは、どんな尺度を持ってきても、他のライバルに勝っていると言うことである。では、電気自動車を評価する性能尺度には、一体どのようなものがあるか。

自動車はまず第一に、移動手段だ。A地点からB地点に、乗っている人が移動することができる。これが一番主要な機能である。見るからに精悍でかっこいいが、1kmも走れない電気自動車に、金を出す人はいるまい。である以上、最大航続距離が、第一の性能尺度になりそうだ。

それと並んで、最高速度も大事な性能だ。最高時速20キロで、高速道路にも乗れないような自動車では、役に立つまい。

加速性能は? それも大事な尺度だ。では、回転性能についてはどうか。思う方向に向かってキビキビと進路を変えられることも、車にとって大事な性能だ。加速と逆に、減速も重要である。回生制動であれメカニカル・ブレーキであれ、必要な時にきちんと止まれることも、とても大切だ。そして移動手段である以上、かりにセダンのタイプとしても、可載重量も使い手は気になるだろう。

それだけで良いだろうか? いや、車の走行には、安定性や安全性も求められる。例えば高速走行時の安定性。路面のゴツゴツした凹凸に、いちいち進路がぶれるのではたまったものではない。そして衝突時の安全性。これも非常に大切だ。そして、製品の寿命が長く、壊れにくいことも、ユーザの視点からは、大きなポイントになる。それに隣接して、自動車の場合、スペース的な余裕、つまり居住性も考慮がいる。

こうしてみると、移動という基本的な機能の性能のほかに、まだ様々な評価尺度があることがわかる。ITエンジニアだったら、航続距離や最高速度を「機能要求」と呼び、回転性能や高速安定性や衝突安全性等は、「非機能要求」と呼びたくなるかもしれない。

それで、これだけで十分だろうか? いや、まだ大切なことを忘れていた。それは効率性である。「コスト・パフォーマンス」と言い換えてもいいかもしれない。例えば、移動性能に対しては、どれだけ燃費がかかるかが、効率性の尺度になる。これも自動車を選ぶ際には、とても重要な物差しであろう。

また製品の寿命に対しては、保守維持費の安さも大事だ。そして何よりも、製造コスト。販売価格は、製造コストに依存する。自動車全体のコスト・パフォーマンスとは、何よりその販売価格で測られるものだ。
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さて、あなたの手元には、すでに1ダースもの評価尺度が集まった。図を見てほしい。ここでは、12個の評価尺度を、あえて抽象化した表現で表してある。これらすべてを、どんなライバルも追いつけないほど、最大化(ものによっては最小化)することが、主任技術者たるあなたに与えられた使命=ミッションである。

このミッションは、本当に実現可能なのだろうか。CAD画面に向かって設計図を描き始める前に、あなたは落ち着いて考えてみるべきだろう。

さて、先ほどの図をじっくり眺めていくうちに、あなたは、これらの尺度が大きく、4つに分類できるのではないかと気がついた。

まず、図の上辺にある、主性能Effectiveness (最高速度)と、使用価値Usefulness(航続距離)。これらはシステムとしての電気自動車の有用性に関わっている。つまり、ユーザの主たる期待への合致である。

円の左側に位置する、俊敏性Agility(加速性能)、柔軟性Flexibility(回転半径)、許容性Capacity(可載重量)などは、広い意味での御しやすさ=制御性 Controlabilityに属している。逆に右側にある、安定性Stability(高速安定)、頑健性Robustness(衝突剛性)、居住性Comfortability(スペース余裕)、耐久性Durability(機械寿命)などは、広い意味での持続性 Sustainabilityの範疇と考えられる。

最後に、円の下部に位置する、製造コストInitial cost、保守コストMaintenance costは燃費と共に、コスト・パフォーマンスの分母側=負荷尺度に相当する。分子に相当するのが他の3カテゴリー、つまり有用性・制御性・持続性である。だから分母を小さく、3つの分子を大きくしていけば良い。

だが、個別に考え始めてみると、あなたは次第に思考のループにとらわれているような気がしてきた。例えば頑健性を高めるために、剛性の高い車体を使うとする。すると車の重量が重くなって、俊敏性や最高速度が損なわれる。重くしないためには、軽くて強い特殊素材が必要だ。そうすると製造コストが高くなってしまう。

回転性能を高めることと、高速安定性を両立させることも、決して容易ではない。安定性を素材の重量や形状など、メカニカルな方法で確保しにくい場合、何らかの制御システムで担保するしかない。かつ、安全性を考えると、制御システムは冗長化・多重化が必要だ。そうなると仕組みが複雑になって、保守コストが上がるだろう。

こうして、あちらを立てるとこちらが立たず、トレードオフの網の目にトラップされたような気になってくる。

それも当然なのだ。よく考えてみて欲しい。制御しやすさ=「制御性」とは、一体何か。それは、使い手の意図した変化への追随性である。他方、持続性とは何か。それは使い手の意図せざる変化への耐性である。片方は変化に追随し、片方は変化にあらがう。その境目は、ユーザの意図にある。だが、電気自動車と言う機械システムの側から見て、どれがユーザの意図で、どれが意図せざるものなのか、判別できるだろうか?
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ハンドルやアクセルやブレーキ、フロントパネルなど、ユーザインターフェースからの入力が、意図した変化であって、それ以外の外界からの入力が、意図せざる入力である。そう考える方法もあるかもしれない。

だがユーザは人間なのだ。そして人間だから、思わぬ行動をとることがあり、間違えることさえある。くしゃみをして握ったハンドルがブレたら、それは意図した入力なのだろうか。車庫入れでブレーキを踏むべき時にアクセルを踏んだら、それは意図した行動なのか。

電気自動車は、機械・電気・制御が統合されたメカニカルなシステムである。だが、それを設計するときには、電気自動車+ユーザ(人間)という、複雑な系を対象として考えなければいけない。

法政大学の西岡教授は以前、機械学会の報告の中で、「自動車や携帯電話など、人がその外側にいるシステムを第一種のシステムと呼び、人がシステムの内部にいて、その構成要素となっているものを第二種のシステムと呼ぶことにしましょう。」と提案された。これはとても良い分類だと思う。

しかし、わたし達が何らかの道具を設計する場合、必ず、その道具と、使う人間との組み合わせを考慮する必要がある。つまり設計においては、常に第二種のシステムが相手となるのだ。

そして第二種のシステムでは、意図した変化への追随性と、意図せざる変化への耐性は、常にトレードオフの関係になる。言い換えるならば、すべての評価尺度を同時に最適化することができないのである。

もちろん実際には、相反する2つを両立する工夫も、しばしば可能である。例えば車のハンドルのブレを例にとると、周知の通り、ハンドルにはわずかな遊びがある。これによって、手元が多少増えても、車の方向が急に大きく変化したりしないようにできている。

しかしこれは部分的な問題解決であって、第二種のシステムに内在する本質的なトレードオフが全部解消できるわけではない。

では、どうしたら良いのか。答えははっきりしている。清水寺の前に立った中学生のように、重要な尺度と、そうでない尺度を選り分けるのだ。どういうときには、誰とどの尺度が重要になるのか。その際、どれを犠牲にせざるをえないのか。上に述べたのは電気自動車の例だが、これが自社工場という生産システムだったら、どういう評価尺度群になるか、一度考えて見てほしい。

このような判断基準の体系を、「設計思想」と呼ぶ。何かをデザインする際には、それが電気自動車であれ生産システムであれ、必ず設計思想が必要である。できればそれは、明文化されていることが望ましい。

設計思想のはっきりした製品には、たいてい明確な個性がある。それはいわば、作り手の価値観の表明だからである。

もちろん価値観は多様だから、どうしても製品への好き嫌いが生じるだろう。嫌われるのがいやなら、あらゆる物差しをまんべんなく適度に満たした、八方美人的な製品を作ることになる。私たちはそうした、無個性な工業製品に囲まれて暮らしている。無思想な設計に囲まれて、と言い直しても良い。

それもこれもわたし達が、システムに内在するトレードオフを理解せずに生きているからなのだ。そしてあらゆる尺度を満たす、全体最適を無自覚に求めすぎる。恋愛と長寿と賢さを同時に求めた中学生たちのように。それは人間の欲深い業であると、お寺の僧侶たちなら言うかもしれない。

だが、わたしなら別の言い方をする。それはシステムというものへの、基本的な無自覚から来るのである。


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by Tomoichi_Sato | 2019-09-22 17:12 | 考えるヒント | Comments(24)
Commented by サステナブルな黄金のバランス at 2021-04-06 08:03 x
ダイセルリサーチセンターの久保田邦親博士(工学)の講義資料、材料物理数学再武装は人工知能と品質工学のあいのこみたいな超学際学とも呼べるもので、結構面白い。Facebookにかつて合金設計をおこなったSLD-MAGICという今躍進中の鉄鋼材料の開発のこともかいてあって黄金のバランスという言葉が印象的であった。
Commented by 姫路軸受 at 2021-04-08 21:03 x
トランプエレメントが特殊鋼の極圧添加剤の作用を増大させるという界面摩擦現象論、CCSCモデルも画期的ですね。トライボロジーこれから面白くなりそうだ。
Commented by マリンエンジニア at 2021-04-13 03:36 x
内燃機関シンポジウムの「境界潤滑現象の本性」ってやつですね。なにやらメタル/プラスチックの摺動が合理的だとか言ってましたね。
Commented by 土木関係 at 2021-04-13 15:28 x
世界をリードしていけそうな発想ですね。
Commented by 環境ジャーナリスト at 2021-04-14 10:44 x
最近ダイセルの産学連携が報じられるのもわかる気がする。
Commented by ダイヤモンドケンイチ at 2021-04-14 16:21 x
強度と靭性のバランスの計算方法やっとわかりました。
Commented by 地球環境活動家 at 2021-04-15 18:20 x
でもこれってナノテクのジーなのにナノテク分野ではあまり騒がれていないですよね。
Commented by 産業機械研究者 at 2021-04-21 21:07 x
ラマン分光のサイトって博士の指摘している現象を排除している。グーグル八部ってやつか?日本の科学技術ダイジョブか?
Commented by 九州マリンベアリング at 2021-05-06 12:21 x
日本自動車工業会の豊田会長のLCA重視にも即しているような技術ですね。
Commented by マテリアル系 at 2021-05-10 00:42 x
熱力学、状態図などが用いられているやつですね。
Commented by アントレプレーナー at 2021-05-28 06:12 x
これこそが日本の次の成長ドライバとなる考えでは。
Commented by モビリティ―コンサル at 2021-06-02 18:07 x
マルテンサイトの強度と靭性のバランスの考え方(転位論と破壊力学の関数接合論による結合)はためになりました。
Commented by 信州大生 at 2021-06-03 17:49 x
CNTなんかよりGIC結晶のほうがナノテクノロジーっぽい。
Commented by 熱処理ものづくり関係 at 2021-06-10 14:37 x
ソリューションビジネスが開花しそうですね。
Commented by 地球環境ウォッチャー at 2021-06-24 10:06 x
博士のSNSみたら経済学の祖、アダムスミスの神の見えざる手を計算していた。関数接合論って結構役に立ちそう。
Commented by ラマン分光ファン at 2022-07-24 23:26 x
世界トップレベルの研究者は考えることが違う。
Commented by 森林資源の戦力化 at 2023-01-15 00:50 x
ロードマップより進化の多様性を考えるグリーン経済のネットワーク化はますます重要になってゆくでしょうね。
Commented by レアー論文 at 2023-06-03 11:01 x
 久保田邦親「新型工具鋼のグラファイト層間化合物による自己潤滑性能」日本鉄鋼協会 創形創質工学部会 第40回トライボロジーフォーラム研究会 「塑性加工用工具材料と表面改質の最近の動向」講演資料 2014 機械振興会館(東京)
Commented by トライボロジー関係 at 2023-07-30 18:32 x
プロテリアル安来工場のものづくりはやはり深いものがあるが、広い視野をもって世界的な経済のグリーン化を目指す方向を鉄鋼メーカーとして先導すべき時代にきている。
Commented by スタックボルト at 2023-09-18 20:59 x
デトロイトはストなんだって?
Commented by ナノテクノロジーからマクロ経済まで at 2024-07-14 04:38 x
「材料物理数学再武装」か。関数接合論ですね。
1/h^n=1/f^n+1/g^n、
第一式おもしろい着想ですね。経済学のホットな話題として財政均衡主義と現代貨幣理論(MMT)の競合モデルの方程式や関数なんてものはできないのでしょうかね。
Commented by トライボケミカル at 2024-07-15 06:31 x
CCSCモデルでも潤滑と腐食のトレードオフ関係にある極圧添加剤の作用機構にたいする両立を目指す考え方が自然と生まれやすいですね。
Commented by ジャパンラブ at 2024-07-26 19:08 x
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
Commented by ザッカーバーグ at 2024-11-28 17:53 x
「材料物理数学再武装」なつかしいですね。しかし、最近ではCCSCモデルというものにも着目しております。なにしろ今まで不明だった極圧添加剤の作用機構の原因物質がグラファイト層間化合物であると解明され、潤滑機素設計を飛躍させた理論だからです。トライボロジーにおけるストライベック線図をとったり、AI技術で解析したりしてベアリングの寿命向上策を立てたりしています。
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