書評:「トップコンサルタントがPTA会長をやってみた」 三谷宏治

トップコンサルタントがPTA会長をやってみた—発想力の共育法

小学校の新入生100人を前にして、あなたなら、入学式で何を話すだろうか。相手は活発で、天真らん漫で、だが難しい言葉も知らず忍耐心も無い幼児たちだ。持ち時間は9分。何を話すか、だけでなく、「どう話すか」「どう興味を引きつけるか」が大事になる。

この著者は、ピンポン球1個と直径1mのゴム製大玉とで、PTA会長としての『入学式デビュー』を果たした。二つのボールを上下に積んで、同時に地面に落とす。そして起きるビックリ現象。これで、物理の不思議と交通安全という二つのメッセージを、子供たちの心に強烈にやきつけた著者のアイデアは素晴らしい。この人は天性の「コミュニケーター」にちがいない。

コミュニケーションの上手さは経営コンサルタントにとって最大の武器だろう。「教わる癖がつくから、俺は、教えない」と著者はいう。聞き手に「考えさせる」話し方は、人を動かす仕事では、とても大事だ。それは経営コンサルティングのみならず、セールスや部下への指示でもヒントになる。知的刺激に満ちた、魅力的な本である。
by Tomoichi_Sato | 2011-07-18 22:38 | 書評 | Comments(0)
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